第三、東西二派の理非曲直はしばら扨置さておき、男子が所謂いわゆる宿昔青雲しゅくせきせいうんこころざしを達するは乱世にり、勤王でも佐幕でもこころみにあたって砕けると云うが書生の事であるが、私にはその性質習慣がない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)