孟宗籔もうそうやぶ)” の例文
昼でも少し薄暗い四畳半の片隅には、夕闇ゆうやみがすぐ訪れた。その訪れにつれて、本を片手にだんだん窓際まどぎわに移って行った。ふと顔をあげると、疲れた眼に、すぐ前の孟宗籔もうそうやぶの緑があざやかにうつった。
『西遊記』の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)