かみ)” の例文
充分休んでおらないが、ご奉公のためだと思って、天王寺公園に行ってみると、来るわ、来るわ、煙に困っているおかみさん連中が幾千人ともなく集まってくる。
空中征服 (新字新仮名) / 賀川豊彦(著)
「おやらッしゃいまし。どうも飛んだ事で御座いましたねえ」とかみさん未だに以て、ガッカリしていた。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
子供を背負ったおかみさんたちは、組分けになって、煤煙防止の設備のない工場に直接談判に出掛た。
空中征服 (新字新仮名) / 賀川豊彦(著)
デブデブ肥満ふとった漁師のかみさんが、袖無し襦袢じゅばんに腰巻で、それに帯だけを締めていた。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
「おかみさん、いつぞやは世話になった」と裾の塵を払いながら、床几しょうぎに腰を掛けた。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)