姐子あねご)” の例文
阿園はあわただしく駈け出でたり、佐太郎は色をかえ、「姐子あねごよ呼びに往かれずとも、兄貴はくに帰りてある……、ああ、隠すとも隠されぬか」
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
世間じゃアすぐに目が着きます、或る時例の姐子あねご
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
姐子あねご今日は兄貴が一七日、大方法事を営まるることと、今朝寺に案内し、帰るさに三奈木の青物店に立ち寄り
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
「そは兄貴真実に」「無論のことなり」「そははなはだよろしからず、おんみ姐子あねごをよびて間もなければ、卿は今姐子と離るべからず、よし卿に恨みなしとするも姐子の心中も思いやられよ」
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)