女主人かみさん)” の例文
文公は恵まれた白馬どぶろく一本をちびちび飲み終わると飯を初めた、これも赤んぼをおぶった女主人かみさんの親切でたらふく食った。そして、出かけると急に亭主がこっちを向いて
窮死 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
織匠はたや教父クームが袋へ飛びついて行くと、この家の女主人かみさんも反対がはから掴みかかつたので、もはや逃れ難きを覚つた補祭が、その時、袋の中から這ひ出さなかつたものなら
煖炉ペチカから這ひ出して身繕ひをしたソローハは、殊勝な女主人かみさんのやうに物をとり片づけたり、在るべき場所へ置きなほしたりし始めたが、家の中におつぽり出されてゐた袋には手も触れなかつた。