太物屋ふとものや)” の例文
太物屋ふとものやの番頭からはちぢみ一たん、魚屋の売り子からは鮭一尾、そうして金物屋の手代からは、所帯でも持とうという時に、鍋と釜とを一対ね……
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「まア、物のたとへで、——その女の子に惚れた野郎といふのは、——日本橋の呉服町に井筒屋といふ老舖しにせ太物屋ふとものやのあることは親分も御存じですね」
「そう緋縮緬がこわくては、太物屋ふとものやの前は通れないぜ」
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)