大腹たいふく)” の例文
この摩睺羅伽は蟒神には大腹たいふくと訳し地竜にして腹行すと羅什らじゅうは言った。竜衆ナーガすなわち帽蛇は毎度頭を高く立て歩くに蟒神衆は長く身を引いて行くのでこれは蚺蛇ピゾンを神とするから出たのだ。
「何うです、泊りませんか……ッたってね、私も実は、余所よその別荘に食客いそうろうと云うわけだが、大腹たいふくな主人でね、戸締りもしないうちなんだから、一晩、君一人ぐらい、私が引受けて何うにもしますよ。」
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)