大店おおたな)” の例文
大問屋町にすむと、土地の名によって、地方取引先の信用につなげるので、この大店おおたなの中にあって、びっくりするような小店舗がある。
近辺の大店おおたな向きやお屋敷方へも手広く出入りをするので、町内の同業者からはとんだ商売がたきにされて、何のあいつが吉新なものか、煮ても焼いても食えねえ悪新だなぞと蔭口かげぐちたたく者もある。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)