大刀老人だいとうろうじん)” の例文
大刀老人だいとうろうじんは亡妻の三回忌までにはきっと一基の石碑せきひを立ててやろうと決心した。けれどもせがれ痩腕やせうで便たよりに、ようやく今日こんにちを過すよりほかには、一銭の貯蓄もできかねて、また春になった。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)