男はタキシード、女は夜会服、いずれの服も敢々に汚れ皺み、とんと夜会の幽霊が白昼戸惑って出て来たといった体。
前回の通り、焔色の夜会服を着て、見るもいぶせきこの木賃宿の一室へ、さながらニジンスキイの「火の鳥」とでもいった花々しいようすで飛び込んで来た。
“夜会服(礼服)”の解説
礼服(れいふく)とは、冠婚葬祭の儀式典礼といった改まった席で着用する衣服のことであり、礼服の着装状態を礼装という。英語では「フォーマルウエア(Formal wear)」と呼ばれ、その格式によって、正礼装、準礼装、略礼装、平服、などと区別される。また、昼間に行われる結婚式や披露宴などは昼の礼服、夜に行われる舞踏会や晩餐会などは夜の礼服、と「昼」(モーニングドレス、アフタヌーンドレスなど)と「夜」(イブニングドレス、ディナードレスなど)のものに分けられており、特に夜会で着用される礼服は夜会服と呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
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