多芸志耳命たぎしみみのみことが、いまに、おまえたちを殺しにかかるぞということを、それとなくおさとしになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
はじめ日向ひゅうがにおいでになりますときに、阿比良媛あひらひめという方をおきさきして、多芸志耳命たぎしみみのみことと、もう一方ひとかた男のお子をおもうけになっていましたが、お位におつきになってから、改めて
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
するとまもなく、さきに日向ひゅうがでお生まれになった多芸志耳命たぎしみみのみことが、おはらちがいの弟さまの日子八井命ひこやいのみことたち三人をお殺し申して、自分ひとりがかってなことをしようとおくわだてになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)