墜落おちい)” の例文
「ははあ」といったが平八は、深い絶望に墜落おちいった。「うむ残念、鼓賊めに、また一杯食わされたそうな」
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……実は私こと事情ござって当岩石ヶ城まで参りましたるところ、不届き至極の鬼王丸めが、聖徳隠れなきご老師に対し、無礼のみか迫害さえもし、城中混乱に墜落おちいりたる次第を
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
お急ぎお急ぎ、急いでおくれ! まごまごしていると間に合わない! ……妾には解る、妾には解る! 昆虫館主の娘の桔梗が、今危難に墜落おちいっている! 生死のほども気づかわれる! 一刻を
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それだのに今や教団は、教主優婆塞失踪しっそうのために、大混乱に墜落おちいった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
良人おっとの介抱をしたばかりに、同じ運命に墜落おちいった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)