“堞”の読み方と例文
読み方割合
ひめがき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いな向側を登りつくしてあの高く見えるひめがきの上に翩々へんぺんひるがえっているに違ない。ほかの人ならとにかく浩さんだから、そのくらいの事は必ずあるにきまっている。早く煙が晴れればいい。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一枚の火の、丸形に櫓をつつんで飽き足らず、横に這うてひめがきの胸先にかかる。炎は尺を計って左へ左へと延びる。たまたま一陣の風吹いて、逆に舌先を払えば、左へ行くべきほこさきを転じて上に向う。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)