地震加藤じしんかとう)” の例文
そのあいだにも大地の震動はいくたびか繰返された。わたしは花むしろのうえに坐って、『地震加藤じしんかとう』の舞台を考えたりしていた。
火に追われて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
女寅めとら、染五郎、新蔵、舛蔵ますぞうなどの青年俳優で、第一回興行は「地震加藤じしんかとう」と「黒船忠右衛門くろふねちゅうえもん」と「せき」であったが、いずれも好評で、久しぶりで赤坂に歌舞伎の花を咲かせた。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)