地雷復ちらいふく)” の例文
抽斎はしばしば地雷復ちらいふく初九爻しょきゅうこうを引いて人を諭した。「不遠復无祗悔とおからずしてかえるくいにいたることなし」の爻である。あやまちを知ってく改むる義で、顔淵がんえんの亜聖たる所以ゆえんここに存するというのである。抽斎はいつもその跡で言い足した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)