土龍もぐらもち)” の例文
新字:土竜
「茂兵衞だつて、鳥や土龍もぐらもちぢやありませんよ。あの箱の中のやうな庭からどこをどう逃げ出したといふんで? え、親分」
「何、賊だ。」と、人々は眼を皿にして衾の周囲まわりにどやどやとあつまった。重太郎は土龍もぐらもちのように衾の下でうごめくのであった。が、彼も流石さすがに考えた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「よし、お前をからかつた詫に、福井町の加納屋へ、俺も行つて見るとしよう。その土臺下に掘つた穴が、土龍もぐらもちの仕業か、人間の惡戯か、それを見極めりや宜いんだらう」
土龍もぐらもちの眞似をして、皆川樣御夫婦の忠義にお手傳ひしませう