土室つちむろ)” の例文
芋の穴と云うのは芋をかこう一畳敷ばかりの土室つちむろである。伝吉はその穴の中に俵のわらをかぶったまま、じっと息をひそめていた。
伝吉の敵打ち (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それだけ貯めるには、恐らく一年の間、あれやこれやと心配や苦労をして面倒を見たんでしょう——あちこち持ちまわったり、蜂を餓死させたり、長の冬じゅう土室つちむろへかこってやったりしてさ。
驚く夜もなき土室つちむろ
べつ甲蜂 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
忍坂おさかの大きな土室つちむろ