べつ甲蜂べっこうばち
春さき、はんの木山を歩くと、かげろふの糸のやうな白い毛がふわりと飛んで來て、顏や頭にひつかかる。ねば/\してうるさいので、取りすてようとしても中々離れぬ。地震蜘の糸だ。いぼとり蜘とも言つてゐる。巣へさはると、おこつて網全體を震動させる。はじ …