嘲笑的ちょうしょうてき)” の例文
左膳とチョビ安、四つの眼、いや三つの眼で見はっていた壺が、いつのまにやら鍋に化けて、しかも、ありがたく頂戴ちょうだい嘲笑的ちょうしょうてきな一筆。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
わが輩は常に女といえばただちに母ということを頭脳に思い出すから、いちがいに女という文字を嘲笑的ちょうしょうてきに用うる人多きを見て、不愉快ふゆかいに感ずる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
しかし著者は急速に、また何ら苦々にがにがしい嘲笑的ちょうしょうてきな考えもなしに、それをなすのである。
このことについて、後の史家しかは、信雄の軽率と、その心事を、嘲笑的ちょうしょうてきに書いている。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)