古道こどう)” の例文
こうして、きのう今日の戦場になった所は、すべて鎌倉街道の“古道こどう”であった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
入谷津の山端の木繁こしげみの間から谷底を見おろすと、そこここの段丘に蔓巻の打刀うちがたなを差し、鍬鋤を担いだ山武士態の男がむらむらに群れ、なにを運ぶのか、谷戸の斜面の古道こどうから鷹巣山の峯づたいに
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「たしか、会下山の後ろ側には、ふる古道こどうが一トすじ通っていたと思うが?」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)