口分田くぶんでん)” の例文
法令によれば民衆は戸籍についたものである限り、五歳以下のものを除いて男子に一人あて二段、女子にその三分の二の「口分田くぶんでん」を給せられる。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
口分田くぶんでんとか租庸調そようちょうの制度は、土地私有の厳禁、つまり天皇家の日本支配の結果であって、目的ではない。
道鏡 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
彼らは自分持ちの宅地や口分田くぶんでんまで質入れして辛くもそんなときを凌いだ。そのりのためにある“月借銭”の官金の利息なるものがまたじつに無茶である。
美しい日本の歴史 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大化改新のとき農民全部に口分田くぶんでんといふものを与へた。
土の中からの話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)