厨子王ずしおう)” の例文
たらいほどある鉄の受糧器を持って、腕の太さの錫杖しゃくじょうを衝いている。あとからは頭を剃りこくって三を着た厨子王ずしおうがついて行く。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「もうしかたがない。これが別れだよ。安寿あんじゅは守本尊の地蔵様を大切におし。厨子王ずしおうはお父うさまの下さった護り刀を大切におし。どうぞ二人が離れぬように」
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)