最後に夏目漱石なつめそうせき先生の南山松竹なんざんしようちくを見て、同じく又敬意を表した。先生は生前、「おれは画でも津田つだに頭を下げさせるやうなものをいてやる」とりきんでゐられたさうである。
俳画展覧会を観て (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)