“千秋（センズ）” の例文
宮廷神楽の「才（サイ）の男（ヲ）」の「人長」との関係も、神と精霊とから転化して来たのだ。此系統が千秋（センズ）万歳を経て、後世の万歳太夫に対する才蔵にまで、大した変化なく続いた。
国文学の発生（第四稿）：唱導的方面を中心として (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)
へんべは言ふ迄もなく反閇（ヘンバイ）である。此も春のまれびとの屋敷を踏み鎭める行儀である。陰陽師配下の千秋（センズ）萬歳は固より、其流なる萬歳舞も反閇（ヘンバイ）から胚胎せられてゐるのである。
国文学の発生（第三稿）：まれびとの意義 (旧字旧仮名) ／ 折口信夫(著)
「新猿楽記」を見ると、此猿楽は恐らく皆、千秋（センズ）万歳の徒の演芸種目らしく思はれる。
国文学の発生（第四稿）：唱導的方面を中心として (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)