十把一じっぱひと)” の例文
「それから、ズッと近代に砕けて、これが正銘の珊瑚さんごの五分玉、店主はまがい物と心得て十把一じっぱひとからげにしてあったのを拙者が見出して来た、欲しかったら、お宮さん、君に上げましょう」
結局は一人々々引き抜いてみなければ、十把一じっぱひとからげにはゆかないと思う。
みごとな女 (新字新仮名) / 森本薫(著)
同時に世の中には、法律とか、法則とかいうものがあって、これは外圧的に人間というものを一束ひとたばにしようとする。貴方がたも一束にされて教育を受けている。十把一じっぱひとからげにして教育されている。
模倣と独立 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)