“勝美”の読み方と例文
読み方割合
かつみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その頃私は芝居へ行く時は、必ず眼鏡(オペラグラス)を持って行ったので、勝美(かつみ)夫人もその円(まる)い硝子(ガラス)の中に、燃え立つような掛毛氈(かけもうせん)を前にして、始めて姿を見せたのです。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私は息苦しい一瞬の後、今日も薔薇を髪にさした勝美(かつみ)夫人を冷(ひややか)に眺めながら、やはり無言のまま会釈(えしゃく)をして、匇々(そうそう)俥(くるま)の待たせてある玄関の方へ急ぎました。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
すると三浦は例の通り、薔薇(ばら)の花束を持った勝美(かつみ)夫人の額の下に坐りながら、『ひどく君はあの男が嫌いじゃないか。』と、たしなめるような声で云うのです。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)