“冱(い)” の例文
大地はさながら鉱石(あらがね)を踏むように冱(い)てた朝、例の土方がてんでに異様ないでたちをして、零点以下の空気に白い呼気(いき)を吹きながら
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
冱(い)てついた街道をあの盲人の杖がこつ、こつ、こつと叩く音だ。私たちが息を殺して坐っている間に、その音はだんだんだんだんと近づいて来た。やがて杖で宿屋の入口の扉を強く敲いた。