六分鑿ろくぶのみ)” の例文
いざその時はと手にして来し六分鑿ろくぶのみの柄忘るるばかり引っ握んでぞ、天命を静かに待つとも知るや知らずや、風雨いとわず塔の周囲めぐりを幾たびとなく徘徊はいかいする、怪しの男一人ありけり。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)