光線あかり)” の例文
その時、何處からともなく射した光線あかり、曲者の潜入した唐紙の間から、泥棒龕燈がんどうあかりが、まともに曲者の顏を照して居るではありませんか。
南向の障子に光線あかりをうけた部屋は、家内や子供の居るところである。末の子供はおしげと言って、これは私の母の名をつけたのだが、その誕生を済ましたばかりの娘が、炬燵こたつへ寄せて、寝かしてあった。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
左手から射して来るのは、唐紙からかみ隙間すきまをもれる細い細い光線あかり、——そっと手をかけて唐紙を開けると