兄妹けうだい)” の例文
野々宮兄妹けうだい里見兄妹さとみけうだいには上等の切符を買はせたと云つてゐる。万事が好都合だと云つてゐる。三四郎は与次郎の為に演芸会万歳を唱へた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
今は私あの方にたゞ兄妹けうだいの愛しか持つてないのですけれど、若し強ひられて妻となつたとしたら、私多分あの方に對して、のつぴきならぬ、妙な、責められるやうな愛を持ち得るとは想像出來ます
三四郎は知らないわの本意を漸く会得えとくした。兄妹けうだいを其まゝにして急いで表へた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
其代りよし子が美禰子のいへへ同居して仕舞つた。此兄妹けうだいは絶えず往来してゐないとおさまらない様に出来あがつてゐる。絶えず往来してゐるうちには野々宮さんと美禰子との関係も次第次第に移つてる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)