儂等わしら)” の例文
「いよいよ賑かになりましたな。斯うなると儂等わしらの家も、どうもあのままじゃ置けねえようですよ。目障りで……」
都会地図の膨脹 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
儂等わしら親子おやこ三人の外に、女中が一人。阿爺おやじが天理教に凝って資産を無くし、母に死別れて八歳から農家の奉公に出て、今年二十歳だが碌にイロハも読めぬ女だ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
物心がつきだすと、あれの気持は儂等わしらからどんどん離れて行ってしまいました。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)