倦怠けたる)” の例文
外ではしきりに悪感おかんがした。舌が重々しくぱさついて、熱のある人のように身体全体が倦怠けたるかった。彼は自分の脈を取って見て、その早いのに驚ろいた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
冷吉は寢飽きたやうに倦怠けたるく蒲團をめくつた。何だか外の冷いやうな中に出て、かうした氣分を忘れ紛らしたい。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)