信心者しんじんもの)” の例文
達者な者は早朝から江戸を出て草履ぞうり草鞋わらじばきで日帰りの短い旅をする。それやこれやで、汽車や電車の便利のない時代にも、大師もうでの七、八分は江戸の信心者しんじんものであった。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
これが私の兄で巳之助みのすけという大工で、今年ことし七十八歳、信心者しんじんもので毎日神仏へのおまいりを
「今この先の信心者しんじんものの家にいるんだがね」
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)