佶倔きっくつ)” の例文
と。この訳文はなはだ佶倔きっくつにして作品の説明簡略なるがため当時の会場を記憶せざるものにはこれらの賛辞のいかなる板画についてなされたるや明かに知る由なし。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
山の手に生れて山の手に育った私は、常にかの軽快瀟洒しょうしゃなる船と橋と河岸かしながめを専有する下町したまちを羨むの余り、この崖と坂との佶倔きっくつなる風景を以て、おおいに山の手の誇とするのである。