佯狂ようきょう)” の例文
それについてはこゝで佯狂ようきょうとなり大福餠々々と連呼して一先ず辛い責苦から逃れ、妻子に完全に財産が移るまで審理を延ばしていよう。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
長沮ちょうそ桀溺けつできの二人にもった。楚の接与せつよという佯狂ようきょうの男にも遇ったことがある。しかしこうして彼等の生活の中に入り一夜を共に過したことは、まだ無かった。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
伝右衛門は、こう云う前置きをして、それから、内蔵助が濫行らんこうを尽した一年前の逸聞いつぶんを、長々としゃべり出した。高尾たかお愛宕あたごの紅葉狩も、佯狂ようきょうの彼には、どのくらいつらかった事であろう。
或日の大石内蔵助 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
つもる負債に発狂したという説もあり、佯狂ようきょうだという説もあった。