仕方話しかたばなし)” の例文
若い者の頭分は、それをいろいろな仕方話しかたばなし竹刀しないで型をして見せたりなんかして、だいぶ芝居がかりで話しました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
詮方せんかたなく、もと十四人の人間が乗っていたが、つぎつぎに死んだので海に捨て、いまこの船に三人だけが生残っていると、手真似で仕方話しかたばなしをしてみせると、異人は毛深い大きな手で重吉の手を握り
重吉漂流紀聞 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
八五郎は仕方話しかたばなしになるのでした。
夕陽ゆうひはようやく沈みかかるのに、二人は話に夢中になってしまって、今のさき、槍を振りひらめかしたことも米友は忘れてしまって、例の眼をクルクルさせながら、怪しげな手つきの仕方話しかたばなし
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)