根は非常にお人好しで碁は僕に井目おいても勝てないヘタであったが、熱中して打っていた。彼氏の賭場に於ける亢奮落胆が忍ばれるようであった。
「そんなら話せる。兎に角一番やって見給え。井目置いて僕にかゝって来たまえ」
そのころ僕は田舎初段に井目置いて勝味のない手並であつた。食堂の親爺は、その僕に井目置いて、こみを百もらつて、勝てないのである。そのくせ碁が夫婦喧嘩の種になるほど大好きだ。
“井目”の解説
井目(せいもく)は囲碁の用語のひとつ。以下を指す。
盤面で星の位置を示す黒い点のこと。全部で9個ある。
棋力に差がある二人が対局する際、ハンデとして弱い方があらかじめ碁盤に石を置いて対局する置き碁(おきご)において、9個の井目全てに石を置いてから対局に入る9子局のこと。聖目、星目とも。
9子局=せいもく(井目/聖目/星目)
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)
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