五体からだ)” の例文
旧字:五體
五体からだのんびりして、始めてアヽ世界は広いものだと、心の底から思ひましたの、——私、老女さん、二十年前に別れた母が未だながらへて居て
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
しぼんだ朝顔を逆さに懸けたような形の紙帳の、そのがくにあたる辺を睨み、依然として刀を構えていたが、次第に神気こころが衰え、刀持つ手にしこりが来、全身に汗が流れ、五体からだに顫えが起こり
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)