久延毘古くえびこ)” の例文
また同じ語部のかたごとの中に、久延毘古くえびこが少彦名命の事を知っているとの事を、述べたという多邇具久たにぐくも、従来谷蟆すなわち蟾蜍と解せられているが
かれその少名毘古那の神を顯し白しし、いはゆる久延毘古くえびこは、今には山田の曾富騰そほどといふものなり。この神は、足はあるかねども、天の下の事をことごとに知れる神なり。
ここに多邇具久たにぐく白してまをさく、「こは久延毘古くえびこぞかならず知りたらむ」
それには、古事記に少彦名命の事を知っておるものが久延毘古くえびこであり、その事を大国主神に申し上げたものが多邇具久たにぐくであったという、その谷蟆とは傀儡子くぐつの事ではなかろうかというのであった。