久太郎ひさたらう)” の例文
(中略。)扨久太郎ひさたらう事此六月十二日よりふと大病に取あひ、誠にはじめは、ちも誠に少々にて候へども、新宮しんぐうにもけしからぬむづかしく申候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
後に伊沢信平さんの所蔵の書牘を見ると、茶山は神辺かんなべに来り寓してゐる頼久太郎ひさたらうの事を蘭軒に報ずるに、恰も蘭軒未知の人を紹介するが如くである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
頼春水の松雨山房を訪。(国泰寺のかたはらなり。)春水在家いへにありて歓晤。男子賛亦助談。子賛名のぼる、俗称久太郎ひさたらうなり。次子竹原へ行て不遇あはず。談笑夜半にすぐ。月のぼりてかへる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)