中年寄ちゅうどしより)” の例文
こんなふうにして歳子は婚約中の良人おっとの家と兄の家の間を愛撫あいぶされながら往復した。幸ひ兄はまだ独身だし、良人の家には叔母おばがゐたが、この中年寄ちゅうどしより寄人よりうどの身分を自認して、何にも差出なかつた。
夏の夜の夢 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)