不見人ひとをみず)” の例文
時計は十二時近くなったがめしを食わせる景色はさらにない。ようやく空腹を覚えて来たが、空山くうざん不見人ひとをみずと云う詩中にあると思うと、一とかたげぐらい倹約しても遺憾いかんはない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)