不了見ふりょうけん)” の例文
あなたのうわさなんぞ言い出そうというような不了見ふりょうけんではございませんでしたから、どうぞごかんべんください
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「そうはいけねえ、娘の子だから、どんな不了見ふりょうけんを起すかも判らねえ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「裏の車屋くらいに心得ているのさ。ああ云う人物に尊敬されるには博士になるに限るよ、一体博士になっておかんのが君の不了見ふりょうけんさ、ねえ奥さん、そうでしょう」と迷亭は笑いながら細君をかえりみる。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)