下山口げざんぐち)” の例文
年のわりに足がたしかである。えりくびにかぶとしころずれらしいあともみえる。山上の名所や堂塔の美もすでに一巡し、奥の院の参詣もすまし終ったものとみえ、その足どりはもう真っ直に下山口げざんぐちへかかる。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)