七条しちじょう)” の例文
旧字:七條
汽車は流星のはやきに、二百里の春をつらぬいて、行くわれを七条しちじょうのプラットフォームの上に振り落す。
京に着ける夕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
八時発の夜汽車で喰い違った世界はさほどに猛烈なものではない。しかしただうてただ別れるそでだけのえにしならば、星深き春の夜を、名さえびたる七条しちじょうに、さして喰い違うほどの必要もあるまい。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)