てふちょう)” の例文
これに勧化の好手段は、反響の来るまで、絶叫するにありてふちょう、オコンネルの言と、その意を同じうし、そのおもむきさらに深きにあらずや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
初春の空に淡く咲くてふちょう、白夢のような侘しい花。それは目的もなく帰趨きすうもない、人生の虚無と果敢なさを表象しているものではないか。しかも季節は春であり、空には小鳥が鳴いてるのである。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
徳川氏に到りては、人と人とを信念の大本なる理を以てつなぎ、忠義なる空文に大義名分てふちょう力ある哲理的の解釈を応用したり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
それ外国てふちょう思想は、日本国てふ観念を生ず。日本国てふ観念の生ずる日は、これ各藩てふ観念の滅ぶる日なり。各藩てふ観念の滅ぶ日は、これ封建社会顛覆てんぷくの日なり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)