“タヂヒ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:たぢひ
語句割合
丹比60.0%
多遅20.0%
多遅比20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丹比タヂヒ氏の伝えや、それから出たらしい日本紀の反正天皇御産の記事は、一つの有力な種子である。履中天皇紀は、ある旧事を混同して書いているらしい。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
しかしながら、後世には事実をよそにして、産湯の井の中に多遅タヂヒの花が散り込むと云ふ、此伝説の方が有名になつて了うてゐる。
貴種誕生と産湯の信仰と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
三代実録の、宣化天皇の曾孫たぢひこの王のことを記したものにも、多遅タヂヒの花が散つて、湯釜の中にまひ込んだとある。
貴種誕生と産湯の信仰と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
右の日本紀の本文によると、産湯の井の中に、虎杖イタドリの花が散り込んだので、多遅比タヂヒといひ、歯がいかにも瑞々ミヅ/\しい若皇子であるから、瑞歯別と称へた事になつてゐる。
貴種誕生と産湯の信仰と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)