“カルツーズ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無縁帽50.0%
縁無帽50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この若い男は振り返って馬車を一目ひとめながめたが、風で吹っ飛ばされそうになった無縁帽カルツーズを片手でおさえると、そのまま志す方へすたすたと歩きだした。
「そら、諺にもいうだろ、惚れて通えば千里も一里ってね!」そう言って彼は無縁帽カルツーズをぬぎながら
無縁帽カルツーズをふりながら立っている給仕ポレオイや、自分とは関係のない旦那が出発するのを欠伸の出そうな顔で眺めている旅館の下男や、他所の従僕や馭者たちに見送られながら
紳士は被っていた無縁帽カルツーズをぬぎすてると、虹色の毛編けあみ頸巻くびまきを解いた——こういう頸巻は、女房持ちの男には、細君が手ずから編んで、ちゃんと巻き方まで教えてくれるものだが、独身者には一体
防寒用の縁無帽カルツーズを手にとると、書類を小腋にかかえて、売買登記をすませるために民事裁判所をさして出かけた。
大いに話しこんでお互いに近づきになるところであったが、そこへ髪の黒い連れの男が入って来て、縁無帽カルツーズを脱いでテーブルの上へ投げだすなり、黒い濃い髪の毛をがむしゃらに掻きたてた。
「ただ残念なことに麦が不作で、粉の出来がかんばしくのうて……。それはそうと、お前さま、どうしてそんなにお急ぎになるんで?」と彼女は、チチコフが縁無帽カルツーズを手に取ったのを見て、言った。