“みなみなべちょう”の漢字の書き方と例文
語句割合
南鍋町100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家にいての香以の生活は余り贅沢ぜいたくではなかった。料理は不断南鍋町みなみなべちょうの伊勢勘から取った。蒲焼かばやきが好で、尾張屋、喜多川が常に出入した。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ブラヂルコーヒーが普及せられて、一般の人の口に味われるようになったのも、丁度その時分からで、南鍋町みなみなべちょうと浅草公園とにパウリスタという珈琲店コーヒーてんが開かれた。
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その頃京橋南鍋町みなみなべちょうに若井兼三郎俗に近兼きんかねという道具商があった。この人は同業仲間でもい顔で、高等品を取り扱い、道具商とはいいながら、一種の見識を備えた人であった。