“ぼくきょ”の漢字の書き方と例文
語句割合
卜居100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
市川の町はずれに卜居ぼくきょしたことから、以前麻布あざぶに住んでいた頃よりも東京へ出るたびたび隅田川すみだがわの流れを越して浅草の町々を行過る折が多くなったので
水のながれ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
国木田独歩くにきだどっぽがその名篇『武蔵野』を著したのもたしか千駄ヶ谷に卜居ぼくきょされた頃であったろう。共に明治三十年代のことで、人はまだ日露戦争を知らなかった時である。
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わたくしにはかく卜居ぼくきょの紀念になるので、年々その伸び行くのを見てたのしみとしていた。
枇杷の花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)